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BLT STEAK 六本木(六本木一丁目)

  • 執筆者の写真: 小松めぐみ
    小松めぐみ
  • 2018年3月9日
  • 読了時間: 3分

更新日:2018年8月30日

東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデン5F

☎︎03-5457-1125

営業時間17:00~22:30LO 無休

予算:前菜1,200円〜 肉料理3,800円〜

http://bltsteak.jp

*2014年「週刊新潮」37号掲載



 アメリカで食通の絶大な支持を集める「BLT STEAK」が東京・六本木に初上陸したと聞き、2014年9月19日の開業日に駆け付けた。

 開店祝いの花に囲まれた扉を開くと国籍もさまざまなスタッフのスマイルに迎えられ、インターナショナル度満点。東南アジア系の小柄な女性に案内されて階段で2階へ上がると、間接照明のあたたかな光に包まれた絨毯敷きのダイニングが現れた。2方向に開けられた窓には、それぞれ六本木の夜空と、店内1階の上部空間が広がる。2階席の真下はオープンキッチン。1階の客席は吹き抜けになっているのだ。

 オープン初日の華やいだ空気はバブル期を彷彿させるほどで、ハリウッド俳優が恋人と現れそうなゴージャスさ。とはいえテーブルにはクロスはなく、ランチョンマットが置かれたカジュアルなセッティング。かつて訪れたハワイの「BLT STEAK」と同じだ。

 肝心のステーキも現地と同じく、深い満足と感動をもたらす味わいだった。注文したのは、ヒレとサーロインの両方が味わえる看板メニュー「28日熟成ドライエイジングポーターハウスお二人様用」(1万4千円)。このポーターハウスという部位には、中央の骨を挟むようにヒレとサーロインが付いている。専用の釜で925度の高温でミディアムレアに焼かれたステーキは、表面は黒っぽいが、中は赤色。まずヒレを口に入れ、上下の臼歯で噛み砕こうとすると、あっけないほど簡単に肉の繊維がくずれた。色は赤いが意外に血の香りはせず、ビーフ独特の風味が広がる。日向の草むらを思わせる香りがするのは、熟成によって筋繊維の水分が飛んだことに関係していそうだ。一方、サーロインはヒレより香りが濃く、噛みごたえもある。「BLT STEAK」で使用している牛肉はUSDA(アメリカ農務省認定)の格付け最高位のプライムグレードの牛肉と、アメリカン・アンガス協会の認定を受けた最高品質のサーティファイド・アンガス・ビーフ(CAB)とのこと。極上のアメリカンビーフの香りと風味を堪能した。

 一方、「マグロのタルタル/アボカド/ライム醤油ドレッシング」(2200円)や「ロブスターサラダ“コブ”スタイル」(3800円)など、前菜はフランス料理の技巧で素材を生かしたスタイリッシュな趣。そもそも「BLT」という店名は、フランスの3ツ星レストランで研鑽を積んだシェフ、ローラン・トゥーロンデル氏の名前を冠した「ビストロ・ローラン・トゥーロンデル」の略。アメリカの外食企業ESquared Hospitality創業者のジミー・ハーバー氏がトゥーロンデル氏をシェフに迎え、2004年にニューヨークに開業したのが「BLT STEAK」の始まりだ。

 東京の厨房では、フランス料理店「モノリス」出身のシェフが活躍中。早くも連日予約で満席だという。


©MEGUMI KOMATSU

 
 
 

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