ベンジャミン ステーキハウス六本木(六本木)
- 小松めぐみ
- 2018年7月15日
- 読了時間: 3分
更新日:2018年8月22日
東京都港区六本木7-14-4 レム六本木ビルB1
☎050-3187-9089(10:00〜22:00)
営業時間11:30~14:00LO、17:00~22:00LO(日・祝〜21:00LO) 無休
平均予算:ランチ¥2,500、ディナー¥15,000(共に税込)
*2017年7月6日発売「週刊新潮」27号掲載

国内唯一の高温デッキブロイラーで
お皿ごと焼く熟成牛ステーキ
2017年6月30日、六本木交差点に近い大通り沿いに、ニューヨーク発の高級ステーキ専門店「ベンジャミンステーキハウス」が開業した。
入口から長い階段を下ると、壁にはニューヨークの本店で撮られたと思しきVIPや有名人の写真がずらり。大きなソファが置かれたエントランスの奥には、天井高3㍍以上の空間に144席が用意されている。ゆったりしたテーブルに着くと、来日中のアメリカ人オーナー、ベンジャミン・ブロブカイ氏(36)とベンジャミン・シナナージ氏(51)が挨拶に来てくれた。
「本日はようこそ! 我々は偶然ファーストネームが同じでして、自分達の名前を店名としたステーキハウスを創業したのが2006年です。ニューヨークでは本店を含め3軒展開していますが、海外ではここが初の店舗となります。本店は平均3割以上と日本人のお客様が多いので、日本に出店したんですよ」
というプロブカイ氏に続き、シナナージ氏は
「高い天井や照明、暖炉のある内装は、本店を再現したものです」
と、店内を指差す。
看板メニューのステーキも本店と同じく、USDA(アメリカ農務省)の最上グレードである「プライム」に認定された牛肉を使用。
自社の熟成庫を持ち、アーテュロ・マクレッド氏(63)が独自製法で長期熟成するのが特長だ。
「シェフも我々も熟成牛ステーキの老舗『ピーター・ルーガー』出身ですが、当店の熟成方法はオリジナル。日本は湿度が高いので、理想の熟成加減にするために6カ月間試行錯誤しました。熟成期間は最低28日以上、日本では最長で7週間に及びます」(プロブカイ氏)
そんな熟成牛の妙味は、「ベンジャミンスープ」(2300円税サ別)でも味わえる。澄んだスープの濃厚な滋味は、熟成肉をカットした後の牛骨を使っているからこそ楽しめるのだ。
熱々のお皿ごと焼かれた「ステーキ」は、T字型の骨を挟んでサーロインとテンダーロイン(フィレ)が並んだもの(2名用1万6000円〜4名用3万2000円、共に税サ別)。ミディアムレアに焼かれた肉は一口大にカットされており、サービススタッフが肉の断面の赤い部分をお皿に押し付け、陶板焼きの要領で仕上げられる。澄ましバターをかけて2つの部位を食べ比べると、テンダーロインの方が若干柔らかいが、味わいはどちらも濃厚。いずれも中心の肉の風味と表面の香ばしさが印象的だ。
「この味わいを出すため、日本で唯一の高温デッキブロイラー(上火式オーブン)を使い、約10分で焼き上げています」(シナナージ氏)
本店は「ザガット」ニューヨーク版のステーキハウス部門ベスト3に、2015年から3年連続でランクイン。人気上昇中の話題店とあり、東京店も開業初日から連日盛況を博している。

©MEGUMI KOMATSU
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