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西洋料理 RESTAURANT七條(神田)

  • 執筆者の写真: 小松めぐみ
    小松めぐみ
  • 2018年7月28日
  • 読了時間: 3分

更新日:2018年8月23日

東京都千代田区内神田1-15-7 AUSPICE内神田1F   ☎03-5577-6184

営業時間 11:30〜14:00LO、18:00〜20:30 LO(土曜は昼のみ営業)

定休日:日曜、祝日、年末年始

予算:昼¥1,030〜、夜コース¥4,800〜(共に税別)

*2017年11月22日発売「週刊新潮」46号掲載



フレンチの前菜とカキフライ、

和牛タンシチューを満喫


 1976年創業の「西洋料理RESTAURANT七條」のメニューには、いわゆる洋食と、「フォアグラのソテー」などの正統派フランス料理が混在している。その理由は2003年に2代目の七條清孝氏(56)が家業を継いだ際に、昔ながらの洋食を残しつつ、四谷『北島亭』で学んだフランス料理の要素を加えたため。

 2013年3月に創業地の神保町から内神田へ移転してからは内装もビストロ風になり、店内には半円形のカウンター5席と、赤いクロスがかかったテーブル席が22席用意されている。

 おすすめはメニューの中から好みの前菜、揚げもの、主菜、デザートを選べる「七條コース」(4800円税別、以下同)。前菜6種、揚げもの8種、主菜12種、デザート5種の豊富な品書きの中には追加料金がかかる料理もあり、一番人気の前菜は「北海道産ウニのコンソメジュレカリフラワーのピュレ添」(+200円)だ。

「こちらはもともと師匠の北島素幸シェフのスペシャリテですが、当店でも通年お出ししています。塩で食材の旨みを引き出した、大胆かつ繊細な味をお楽しみ下さい」

 スプーンで口に運べば、ほどよく冷えたカリフラワーのピュレが生ウニの甘みを、コンソメジュレが生ウニの旨みを引き立てる。見た目も味わいも実にフランス料理的だが、次に登場するのはおなじみの洋食の揚げものだ。

「数年前にコースを始めた際、色々食べたいという方のために、前菜とメインの間に出すようにしました」

「海老フライ」「ズワイ蟹のクリームコロッケ」などの定番も人気だが、秋冬は10〜3月限定の「カキフライ」を選びたいもの。別添えの自家製タルタルソースをつけた衣はサックリ香ばしく、三陸産の大粒のカキは蒸したようにふっくらとジューシーだ。

「美味しく揚げるコツは、カキの中心がレアな状態で油から引き上げ、余熱で仕上げること。これも北島シェフの教えです」

 見た目がオーソドックスなだけに、フランス料理の考え方が根底にあると聞くと驚くばかり。

 メインで注目すべきは、今年の新作「和牛タンシチュー手打ちパスタ添え」(+1400円)。自家製デミグラスソースで5〜6時間煮込まれた分厚い和牛タン(約130㌘)は、とろけるように柔らかくてクセがなく、あっという間にお腹におさまってしまう。

「和牛のタンはなかなか手に入れにくいのですが、当店は和牛に力を入れているお肉屋さんから仕入れています。素材が良いため、血抜きせずに使えるんですよ」

 お皿に残ったデミグラスソースは、手打ちパスタに絡めれば、奥深い旨みと香りを余す事なく満喫できる。

 フランス料理も洋食も同時に楽しめ、健啖家も満たされる一軒。


©MEGUMI KOMATSU

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